2006年08月28日

誇りと慈悲の天秤

http://www.iza.ne.jp/news/newsarticle/natnews/topics/16661/

 記事を読んで泣きました。沖縄の渡嘉敷村での集団自決は日本軍に強制されての事ではなった、と新たな事実が。
 元琉球政府の方が「自分が生きているうちに」と事実を語ってくれた、となっています。内容が内容だけに信憑性について取りざたされていますが、私はとても筋が通っていると思います。以下要約。

 自決した人達は集団ヒステリーみたいな感じで、激情に駆られて亡くなってしまった。が、それだと国から年金や手当てがもらえない。
 しかし補助金が無いと遺族はとてもまともに生活できない。
 だから、「軍の命令だった事にしてくれませんか、それならば年金がもらえるので」と終戦時に海上挺進隊長として島にいた赤松大尉に打診した。隊長からは「それならそうしましょう」との答えを貰った。
 書類を作ったのは琉球政府社会局援護課の人。赤松隊長はそれにサインをした。それで、村の人は年金がもらえるようになった。

 不幸だったのは後の時代に赤松隊長が悪の権化のように罵られた事。事実を知っている人ならば皆が胸を痛めたと思います。
「うそをつき通してきたが、もう真実を話さなければならないと思った。赤松隊長の悪口を書かれるたびに、心が張り裂かれる思いだった」
 というのは、本当の気持ちだと思う。それでも関係者がずっと黙っていたのは、本当の事を言えば年金を貰った人はどうなるだろうと心配したからだとか。
 赤松隊長も「沖縄ノート」であんなに責められてるのにとうとう、秘密を墓まで持っていったんですね。どうも「本当の事を公表してから死にたい」とは仰っていたようですが、結局自分の独断でそうする事はしなかった。出来た筈なのに。
 どんなに村の人を哀れと感じても、非戦等民である村人に自殺を強要した鬼畜生のレッテルを貼られるなんて、普通は嫌だろうと思うんです。それとも、返事をした当初はこんな風潮になることを予想していなかったのかもしれない。
 でも、何を言われても赤松隊長は黙っていたんですね。助けた筈の渡嘉敷村に足を踏み入れることすら出来なかった時どんな気持ちだっただろうと思うと、それだけでこっちまで辛い。
 今更そんな事を言うなんて、と証言者の方を責めることも簡単ですけどそれは出来ないです、私は。言うに言えない秘密でしょう。国を騙した詐欺だったわけだから。
 それよりはよく決心して告白してくれたなあと感謝するばかりです。こういう秘密を抱えた人は実は多いのかもしれないですね。出来れば真実を遺して欲しい。
 私達の世代は、言ってもらわなきゃ解らない。何が本当か見てきたわけじゃないから、嘘を本当だと思い込んでるのかもしれない。そういうのは怖いです。脳内お花畑は生きていくのが楽だけど誠実じゃないもんなあ。

 所で別の意味で怖いと言うか不安なのはこのニュースをどのチャンネル見てもやっていないことです。これ、日本にとって大切なニュースだと思うんですけど何でスルーなの……? 私がタイミング悪いのかな……。邪推しちゃうよ。
posted by こがよしひさ at 21:49| Comment(1) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
こういう時代があった。
こういう時代を経たから今がある。
こういう時代は忘れてはいけない。

 それだけ。

悲しくも尊敬に値する話でありますな。

 それ以上の論評は必要ないと思う。
Posted by 元上司 at 2006年08月29日 22:10
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